MENU

ニュース

盆栽関連のニュースです

丸亀さつき愛好会 市花の誇り胸に半世紀 栽培技術向上、交流地道に 会員高齢化、広く募る

2025年11月19日

 かつて県内に数多くあったサツキ愛好者の会。今では活発に活動するグループは減ったが、「サツキ」を市花とする丸亀市では、丸亀さつき愛好会(横田隼人会長)が発足から半世紀を超え、地道に活動を続けている。支えるのは市花の誇り。ただ、会員の高齢化は進んでおり、存続に向けて広く仲間を募っている。

丸亀さつき愛好会の講習会。ベテラン会員から育て方のポイントを学ぶ=丸亀市土器町東、土器コミュニティセンター

 同会の発足は旧丸亀市時代の1974年。同年にサツキが市花に制定されたことを機に、愛好家が集まって栽培技術の向上や共通の趣味を通じた交流促進、豊かなまちづくりに寄与することを目的に活動を始めた。
 同会によると、県内にはかつて多くの市町にサツキの愛好家グループがあり、定期的に展示会を開催。団体同士の交流もあった。ただ、会員の高齢化などから数は徐々に減少。新型コロナウイルスの流行が引き金となって活動しなくなったケースもあり、ベテラン会員は「高松でやっているのは聞くが、ほとんどなくなったのでは」と推測する。
 こうした中、同会は昔も今も変わらず春と秋の年2回、会員が育てた盆栽を紹介する展示会を開き、春は今年で50回の節目を迎えた。講習会も年5回実施し、ベテラン会員が講師となって肥料のやり方や剪定(せんてい)方法、病害虫対策などを伝授。県外の盆栽関連施設などを見学する研修旅行も行っている。

丸亀市役所ロビーで21日まで開かれている秋季のサツキ展

 会員は現在、40代から90代までの24人。ピーク時の半数ほどに減少し、多くは80歳前後。それでも会の歴史を絶やすまいと勧誘を続け、市議4人も会員に名を連ねてサツキ盆栽のいろはを学んでいる。
 会員歴約30年の田中邦義さん(82)は「春は美しい花、秋は樹形を楽しめるのが魅力」とPR。横田会長は「丸亀市民に限らず、サツキを愛する人に加入してもらい、一緒に魅力を発信していければ」と呼びかけている。
 同会は21日まで、丸亀市役所ロビーで「サツキ展」を開催している。