奥深い盆栽の魅力満喫 高松でフェスタ始まる 剪定実演や展示販売
高松市特産の盆栽を広くPRするイベント「高松盆栽の郷スプリングフェスタ2025」が26日、同市国分寺町の「高松盆栽の郷」で始まった。展示販売のほか、盆栽生産者によるデモンストレーションや山野草を使ったワークショップなどがあり、全国から訪れた愛好家らが奥深い盆栽の魅力を満喫している。27日まで。

県農協が県内の生産者でつくる「高松盆栽の郷」推進協議会(平松浩二会長)などと連携して初めて開いた。毎年秋の同様のイベントが大勢の人でにぎわっていることから、春にも開催することにした。
会場では、県内の生産者約50人が丹精込めて育てた黒松、五葉松などの松盆栽や桜、モミジなどの雑木盆栽約1万鉢を展示販売。均一価格で販売するコーナーもあり、来場者が好みの盆栽を熱心に見定めていた。

デモンストレーションでは、同市国分寺地区と鬼無地区の生産者が剪定(せんてい)や針金をかける作業を実演。「針金をかける時は葉や枝を巻き込まないよう注意して」などとポイントを伝授したり、来場者からの質問に答えたりしながら、約1時間かけて盆栽を完成させた。
このほか、3種類の山野草を使った盆栽作りが体験できるワークショップもあり、参加者は生産者のアドバイスを受けながら思い思いに盆栽を作り上げた。
ワークショップに参加した岡山県倉敷市の無職笹山緑さん(73)は「短時間で仕上がってびっくり。手入れの仕方も教わったので、家に持ち帰って丁寧に育てたい」と笑顔で語った。三重県伊勢市から訪れた会社員前田真市郎さん(56)は「花のつき方がとても美しいフジの盆栽を購入した。こんなにお得に買えるなんて」と満足そうだった。
平松会長は「盆栽は敷居が高いと思われがちだが、松以外にも四季を楽しめる雑木盆栽などがあり種類は豊富。ぜひ近くで見て、お気に入りの一鉢を見つけてほしい」と呼びかけている。