欧州バイヤーに盆栽の魅力PR 県などが商談会
欧州連合(EU)向けに黒松の本格輸出が2023年1月ごろから始まるのを前に、県などは21、22の両日、オランダとスペインのバイヤーを招いた盆栽の商談会を高松市の鬼無・国分寺両地区の産地で行った。生産者は良好な生育状況などをアピールし、販路拡大に力を入れた。
商談会は、黒松盆栽の輸出促進を図ろうと、県とかがわ県産品振興機構がジェトロ香川の協力を得て実施。昨年12月のオンライン商談会、今年6月のオランダ・国際園芸博覧会への出展に続く取り組みで、今回は2カ国2社のバイヤーが、高松盆栽輸出振興会(尾路悟会長)の10業者を訪れた。
このうち同市鬼無町の神高松寿園では、バイヤー2人が神高恵二園主から黒松や五葉松などの生育状況を聞いたり、美しい枝ぶりを写真撮影したりして、早速買い付けも行っていた。オランダにある欧州最大手の盆栽輸入販売会社の代表は「黒松の輸入が始まれば取り扱う盆栽の種類が増えるので、とてもうれしく、楽しみ」と話した。
尾路会長は「国内市場が縮小する中、EUへの黒松輸出は念願だった。しっかりアピールしたい」と意気込みを語った。
黒松盆栽のEU向け輸出は20年10月に解禁されたが、EUの検疫要求を満たす方法で2年間育てる必要があるため、本格的な輸出は来年1月ごろからになる見込み。