盆栽PR、担い手育成 高松商議所が講座開始 体験型観光の一助
高松市特産の盆栽の魅力を発信する担い手を増やそうと、高松商工会議所は本年度、盆栽作りのワークショップの講師を育成する事業に乗り出した。業界以外の自営業者らが、プロから盆栽作りの基本を身に付けられる場を提供。修了後にはそれぞれが運営する店舗でワークショップを開いてもらうなどして、観光客らが盆栽に親しむ機会を広げる狙いだ。
高松盆栽の知名度向上などが課題となる中、幅広い層に盆栽を身近に感じてもらう取り組みの一つ。観光客らに接する機会の多い人たちが盆栽に関するノウハウを持てば、来店客向けに盆栽作りを指導するなどして「体験型観光」の推進にもつながると考えた。
本年度は同市鬼無町の花沢明春園(花沢登人代表)の指導の下、来年2月まで全9回の講座を開催。一通りの知識と技術を身に付けたら修了証を授与する。今回は会員事業所を対象に呼び掛け、飲食や雑貨店、生花店、ゲストハウス、理容店から6人が参加した。
第1回の講座が18日に同園であり、参加者は花沢代表らに教わりながら、今の時季に行う手入れの一つ「芽切り」を体験したほか、モミジのコケ玉作りに挑戦。「長い間手を掛けると愛着が湧きそう」などと笑顔で楽しんでいた。
同商議所は今回の事業を「BONSAI RECORD(ボンサイレコード)」と銘打ち、参加者には講座が終わるたびに感想や気付きを記録(レコード)して提出してもらう。担当者は「記録の蓄積から新しい企画や商品が生まれることにも期待している。盆栽と観光の両方の発展を目指したい」としている。