「芸術性を高く評価」 南仏で松盆栽PR 県内生産者、知事に報告
欧州など海外で人気が高まる盆栽をPRするため、松盆栽の生産日本一を誇る香川県は今月初旬、フランス南部で富裕層向けのプロモーション活動を行った。13日には現地に赴いた生産者2人が県庁に池田知事を表敬訪問し、「(現地の人は)芸術に対して関心があり、盆栽も非常に高く評価していただいた」と手応えを語った。
松盆栽は高松市の国分寺、鬼無両地区が一大産地。主力の黒松盆栽は今年4月、検疫要求をクリアするなどして欧州連合(EU)向け輸出が本格的に始まった。プロモーション活動は県が企画し、生産者を代表して県盆栽生産振興協議会の尾路悟会長(64)と「高松盆栽の郷」推進協議会の平松浩二会長(55)が県職員らと渡仏した。
一行は1~5日の5日間の日程で、フランス・カンヌの高級ホテル「ホテルカールトン」や、ニース市内の園芸店で盆栽の手入れのデモンストレーションを披露。ニース市の音楽院では院長や教授らに魅力を伝え、「音楽と『BONSAI』を合わせたイベントをやってはどうか」と提案を受けたという。
盆栽はフランス南部ではまだあまり広まっておらず、県庁を訪れた2人は「一朝一夕にはいかないが、活動を続ければファンは増えると思う」と意欲を見せた。知事は「人気が爆発するタイミングは間違いなく来るだろう。県として輸出をサポートしていきたい」と話していた。