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盆栽軸に観光、農業振興 県農協と高松市連携強化 モニターツアー、生産現場など見学

2023年2月9日

 高松名産の松盆栽のPRを軸に、県産農畜産物の普及拡大や地域の観光振興を図ろうと、県農協と市が連携事業を強化している。8日には、旅行会社の担当者らを招いたモニターツアーを初開催。同市国分寺町の拠点施設「高松盆栽の郷(さと)」や生産現場のほか、観光地や産直市などを巡り、ツアー商品としての魅力を売り込んだ。今後は新たに、法人や団体向けの盆栽レンタル事業を予定している。

モニターツアーで盆栽生産者(右端)から説明を受ける旅行会社の担当者ら=高松市国分寺町、高松盆栽の郷

 県農協と市は、2020年に盆栽振興に関する協定を締結し、産地活性化の取り組みを進めてきた。市は22年度の「高松盆栽産地ブランド確立事業」に約890万円を計上。高松盆栽の郷を運営する県農協に対し、イベントや盆栽教室などの支援を行っている。

 今回のモニターツアーは連携事業の一環で、市内のスポットを巡る周遊観光ルートの商品化につなげようと開催。県外の観光バス会社の役員や旅行会社の企画担当者ら9人が参加し、日帰り旅行の想定で、高松盆栽の郷や生産者の農場、うどん会席を提供している料亭、屋島山上の交流拠点施設やしまーる、県農協が運営する綾川町内の産直市などを訪れた。

 高松盆栽の郷で、参加者は黒松や桜などのコケ玉作りを体験し、約1万鉢が展示販売されているスペースを視察。日本旅行四国企画・仕入センターの横山真美さんは「インバウンド(訪日客)が戻り、日本文化や地域性を取り入れた商品の需要が高まっている。このツアーを通じ、新たな価値を発掘したい」と話した。

 県農協と市はまた、盆栽のレンタル事業を今春に開始する予定。法人や団体向けに有料で貸し出し、事業所のインテリア需要を見込んでおり、県農協の担当者は「松盆栽を中心に観光や農業が活性化する取り組みを今後も継続、開発していきたい」としている。