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広がれ盆栽ガール 香川大生ら「かわいい」発信

2017年2月15日

 高松特産の盆栽を広くPRしようと、香川大の女子学生が結成した「Bonsai☆Girls Project」(盆栽ガールズプロジェクト)が若い女性ならではの視点を生かして活動を広げている。週末を中心に行うワークショップは県内外から開催の依頼が相次いでおり、会員制交流サイト(SNS)での情報発信には海外からも反響が寄せられる。川本和季(わき)代表(20)は「盆栽が若者や女性にも身近に感じられるよう、懸け橋になりたい」と意欲を見せている。

香川大の女子学生でつくる「盆栽ガールズプロジェクト」のメンバー
香川大の女子学生でつくる「盆栽ガールズプロジェクト」のメンバー

 同プロジェクトは2012年、地域活性化について学ぶ経済学部のゼミ生が立ち上げた。現在は他の学部からの参加もあり、1~3年の17人が在籍。活動は、魅力的で独創的な計画として香川大の「夢チャレンジプロジェクト」などの支援を受けている。

 取り組みでは、盆栽のイメージとされる「高齢者」「男性」「高価」の対極にある女子大生でも気軽に楽しめることをアピール。彼女たちが感じる「かわいい」「おしゃれ」などの魅力を発信することで、愛好家の裾野拡大を狙っている。

 メンバーは、国内有数の松盆栽の産地である高松市の鬼無・国分寺地区の盆栽園に出向いて栽培や管理などの知識を蓄え、盆栽づくりを体験できるワークショップを各地で開催。ハロウィーンやクリスマスなど時季に応じた飾り付けを取り入れるなど工夫を凝らしており、参加者との会話ではお薦めの品種や手入れのポイントを伝えるなど親しみやすい雰囲気をつくっている。

 評判は口コミなどで広まり、地域のイベントやコミュニティーセンターなどからの依頼が増えている。ワークショップは当初、年に数回だったが、15年度には約20回実施。16年度は35回開く予定で、県外では岡山や徳島にも出掛けた。

1月に丸亀市であったイベント「Stand up!! market」でワークショップを開いた学生ら(資料)
1月に丸亀市であったイベント「Stand up!! market」でワークショップを開いた学生ら(資料)

 SNSでは、メンバーが自宅で育てる盆栽の紹介や日々の活動を投稿。安価な手芸用品などでかわいくデコレーションした「ミニ盆栽」を雑貨と並べ、おしゃれに撮影した写真などを掲載している。昨年始めたインスタグラムは、フォロワー数が2700人を超え、半数以上が外国人とみられるという。海外からも注目を集めていることから、英文を付けた投稿を増やすなどの対応もしている。

 プロジェクトを指導する古川尚幸教授(47)は「どうすれば生産地に足を運んでもらえるかが鍵」と課題を指摘。学生に盆栽のノウハウを教えている花沢明春園(同市鬼無町)の花沢登人(たかひと)さん(60)は「僕たちが思いつかないような新しい盆栽文化を生みだす活動に進化してほしい」と期待を寄せている。