盆栽PRへネット整備 検疫手続き支援も実施
高松市は4月から、県などと連携し、鬼無・国分寺両地区の特産品である松盆栽のPRを強化する。「高松盆栽の郷(さと)」推進事業と銘打ち、海外からの観光客らをターゲットにした施策を積極的に打ち出すほか、ネット環境を整えるなどして国内外に魅力を発信。販路拡大につなげるとともに、盆栽農家の後継者育成もサポートする考えだ。
22日発表した2017年度一般会計当初予算案に、伝統的ものづくり支援事業として約2680万円を盛り込んだ。
鬼無・国分寺両地区の松盆栽の生産量は、約8割の全国シェアを誇る。海外で盆栽の人気が高まる中、より一層の需要喚起や産地振興を図ろうと、市や県、盆栽生産者らは「高松盆栽の郷」基本構想検討会を結成し、指針となる基本構想の策定作業を進めている。
17年度の事業では、盆栽を持ち帰れる欧州や台湾からの旅行者らを想定し、気に入った盆栽を手軽に持ち帰れるように検疫手続きを支援する。海外観光客らのニーズが高い無料公衆無線LAN「Wi―Fi(ワイファイ)」のアクセススポットを両地区の盆栽園に開設し、ホームページや盆栽の育て方に関するマニュアルも作成する予定。
盆栽農家の後継者不足を解消するため、後継者育成プログラムの提供も計画している。このほか、4月27~30日に埼玉県で開かれる「第8回世界盆栽大会」に高松盆栽のほか、庵治石や香川漆器を出展し、県内外や海外に高松の特産品を広くアピールする。