小西幸彦さん(小西松楽園)
日本盆栽協同組合鬼無支部の支部長を務める小西松楽園の園主・小西幸彦さんは、鬼無地区での海外輸出やインターネット販売といった新しい販路開拓の草分け的存在だ。
輸出はヨーロッパを中心に20年以上の実績を誇る。2002年にはいち早く園のサイトを開設し、ネット販売を導入。長年の輸出事業で培ったノウハウを生かし、海外からの注文にもスムーズに対応できる。ニーズを把握するため、国内外の流行や情報には常に敏感だ。
「ヨーロッパは庭木のように楽しむ大型盆栽がブーム。中国は大型から中型に移行しつつある。こうした情報は、お客さんとの会話や人間関係があるからこそ得られるもの。長く続く付き合いを大切にしたい」と、県外や海外からの来客とも積極的に交流を持つ。
子どものころから家業の盆栽園を手伝い、中学校では盆栽クラブに所属して針金掛けなどを楽しんでいたという小西さん。この道50年のベテランだが、これから盆栽の販売は難しい時代を迎えると考えている。「だからこそ情報収集が大切。どんな盆栽が求められているかを見極め、先を見ながら自分なりの工夫と努力を続けていきたい」と、意欲的に語っている。