ASPAC参加作家(1)円熟の技で期待に応えたい
第11回アジア太平洋盆栽水石高松大会(ASPAC高松)の開幕が来月に迫っている。世界最大級の盆栽水石展示会となるASPACでは有名作家のデモンストレーションが呼び物になっており、今回は地元から2人の若手作家が出演する。
赤松の整姿を披露
香川県高松市国分寺町、平松春松園の平松浩二さん(43)は、四国でただ一人、全日本小品盆栽協会理事を務める気鋭だ。今回は、韓国産赤松の植え替えから剪定(せんてい)、針金掛けなど、整姿全般の技を披露する。
平松さんの出番は、11月20日午前9時から。兄弟子に当たる佐々木雅裕さん(熊本・雅松園)のアシストを受けて、3時間にわたって円熟の技を見せる。平松さんは、小品盆栽の雅風展でのデモンストレーターや、前回の第10回ASPAC台湾大会でも、デモンストレーションのアシスタントを務めている。「台湾や韓国など、日本の樹が多く渡っている国は技術レベルが相当高い。目の肥えた観客の期待に応えられる技を見せたい」と抱負を語る。
盆栽畑も楽しんで
JA県国分寺盆栽センターでは、ASPAC高松に合わせて11月19、20日に「ASPAC記念盆栽センターまつり」を開催する。地元作家たちの名品40点を展示するほか、約8千鉢を展示即売する。うどんやミカン、花ポットの接待、日本情緒あふれる獅子舞や太鼓の披露に加え、外国人には鉢のプレゼントなどを予定している。
平松さんは、盆栽センター周辺に広がる盆栽畑の見学を勧めている。「国分寺や鬼無のように、大量の松が畑に植わっている光景は世界でも珍しいと思う。特に外国から来る方にはじっくりと楽しんでもらいたい。盆栽センターはもちろん、各園にも気軽に足を運んでください」と話している。
(ライター・羽野茂雄)