共進会の名木 作家の自信作 風格圧倒的
9月18、19日に香川県高松市国分寺町のJA国分寺盆栽センターで開催された「盆栽センター秋まつり」で、作家たちが技を競う第41回国分寺盆栽部会共進会が行われ、金賞、銀賞、銅賞、創作賞が決まった。作家たち自慢の盆栽は、樹形や風格が圧倒的で、来場者のため息を誘っていた。
金賞は平松さん
出品された22点から盆栽部会員が互いに審査し、金賞に輝いたのは、平松清さん(清寿園)の五葉松。黒松に宮島五葉を接いで40年以上経過した木の迫力と、申し分ない立ち姿、培養管理の素晴らしさなどが高く評価された。
「木に対して小さめの鉢で仕立てているにもかかわらず、持ち込みがよく、鉢に落ち着いている。現時点では最高の充実ぶり」と審査員は口をそろえていた。
平松さんは「宮島五葉独特の葉状が出せた。鉢での長い培養による幹模様や枝のほぐれが注目されたようだ」と話している。
銀賞は間嶋、山地さん
銀賞は2点。間嶋義美さん(間嶋園芸)の黒松は、瀬戸内海の島から採った天然木で、鉢で40年は培養している。表裏どちらも力強い根張りが申し分ない。割れた幹肌や古い白骨にも風格があふれている。
山地宏美さん(山松園)のイチイは、樹齢200年以上と推定される。シャリ、ジン、空洞など自然の造形が素晴らしい。古木ながら樹勢は衰えず、冬に向かって妙味が出てくるものと期待されている。
銅賞は、間嶋猛さん(間嶋園)の黒松と、岡田義和さん(好松園)の五葉松。創作賞には小比賀啓司さん(小比賀園芸)の黒松が選ばれた。
これらの作品の大半は、22日から24日まで同町で行われる第23回グリーンフェスタ国分寺でも展示される。さらに風格を増した姿が楽しめることだろう。
(ライター・羽野茂雄)