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盆栽主義

鉢の中の小宇宙・盆栽の魅力に迫る地元四国新聞の連載記事

大手支社長ら視察 全国へのPRに期待

2010年3月14日

 香川県高松市に支店を置く大手企業の支社長らで構成する高松市企業代表者懇談会(代表世話人・鶴田裕三菱東京UFJ銀行高松支社長)の会員たちが2009年10月5日、地場産業視察のため同市国分寺町のJA国分寺盆栽センターを訪れ、五葉松の剪定(せんてい)などを体験した。

松柏、雑木が並ぶ棚場を見学
松柏、雑木が並ぶ棚場を見学=高松市国分寺町、JA国分寺盆栽センター

産地の安価に驚き

 この日参加したのは各企業の支社長や高松市の担当者など11人。同センターでは、山地宏美JA国分寺盆栽部会長の案内で棚場を見学。国分寺特産の錦松をはじめ松柏や雑木の盆栽を鑑賞した。

 参加者たちは丹精された盆栽の美しさ、種類の多さ、樹齢に驚いていた。さらに盆栽についた値札を見て、長い時代の割に安い産地ならではの価格に、感心しきりだった。

 山地部会長は「支社長たちは今後全国で活躍される人材ばかり。高松盆栽の良さを各地でPRしていただきたい」と期待を寄せている。

五葉松の剪定を体験

 支社長たちは、山地部会長や副部会長の指導で、五葉松の古葉取りと剪定を体験した。樹齢15年ほど、樹高約40センチの五葉松を1本ずつ受け取り、マイ盆栽づくりに挑戦した。盆栽に触るのは初めてという人が大半だったが、器用に古葉取りや剪定を行い、1時間ほどですっきりした姿形に整えていった。

五葉松の剪定を体験する支社長たち
五葉松の剪定を体験する支社長たち

 体験の後は、水の与え方、肥料のやり方、植え替えの時期、さらには針金のかけ方など、管理や手入れ方法の質問も飛び出し、部会員が熱心に説明していた。鶴田代表世話人は「プロの皆さんの指導で、短時間で盆栽がずいぶん変わりました。自宅で大切に育てます。盆栽の素晴らしさを垣間見て、いじるのが趣味になるかも…。大勢の人が盆栽に目を向け、価値がわかってもらえたらいいですね」と話していた。 

(ライター・羽野茂雄)

「マイ盆栽」を持って記念撮影
「マイ盆栽」を持って記念撮影