五葉松の針金掛け プロの指導で見事に変化
4月10、11日に開かれた国分寺盆栽センター春まつりで、五葉松の針金掛け教室が人気を呼んだ。参加した愛好家たちは地元盆栽作家たちの指導を受けながら、新木が見事に変化する針金の威力を楽しんでいた。
木に合った樹形を
指導は、香川県高松市国分寺町の吉原雅韶さん(69)、岡田利幸さん(60)、山地宏美さん(58)。女性グループで参加した丸亀市の津郷由紀さんら十数人が受講した。
好みの新木を選び、まずは不要な枝切り。樹齢10年超ともなると、無駄な枝も多い。参加者が驚くほどの太い枝も切り落とす。
針金掛けの基本を岡田さんに聞いた。まずは木に合った樹形づくり、相手の枝を見つけ針金が効かせる、針金をクロスさせない、枝に合わせて針金の太さを変えるなどである。
幹が柔らかい若い木や極端に曲げた部分は針金が食い込みやすい。そんな部分は早めに針金をのけるが、早すぎると元の形に戻ってしまうので要注意とか。
教室は手軽で割安
素人目には十分美しく見えた新木だが、およそ1時間の作業で見事な盆栽に生まれ変わった。
津郷さんは「初めての経験で、時間が経つのがあっという間でした。切ったり引っ張ったり、自在に形を変える技は、想像の範囲を超えていました。教室の雰囲気も良くて、癒やされました。これから盆栽を新しい趣味にして来年も参加します」と話していた。
管理は日当たりと風通しの良いところに置き、水やりを怠らず、固形肥料を与える。針金は2~3年して外すとワンランク上の五葉松に成長する。
盆栽イベントでは、各種教室を開催している。料金も今回のように樹木、鉢込みで2000円程度と割安な場合が多い。気軽にプロの話を聞け、基本的な技術も学べる教室は、お勧めだ。
(ライター・羽野茂雄)