春のコケ玉づくり かわいらしさ女性に人気
寄せ植えと並んで多くの女性に支持されているコケ玉。短時間で手軽にかわいい作品が作れるため、盆栽展などでの実演は人気が高い。高松市国分寺町の橋本正光園2代目・橋本佑介さんに、コケ玉づくりを見せてもらった。
より自然に近く
コケ玉づくりは、ポットの苗を抜いて土を落とすことから始まる。根を傷めないよう割りばしなどで丁寧に落とす。ケト土に赤玉土、水こけを混ぜた土で根を団子状にくるむが、耳たぶくらいの硬さが望ましいという。そして土が全部隠れるようにコケをつけ、最後にコケが落ちないように糸を巻く。しばらく水につけておいて、玄関やリビングに飾るとおしゃれなグリーンインテリアになる。
コケ玉は、もともと鉢などから抜いた根にコケが生えたものだという。それだけに、自然の姿に近いものが理想とされる。この日は、挿し木をして1年目のヒメウツギをコケ玉にした。白い花のつぼみを持っていて、今年はもちろん、水の管理さえすれば、来年も美しい花が見られるという。
農村カフェ
橋本さんはこの春、自園近くの五色台のふもとに農村カフェ「開耶香房(さくやこうぼう)」をオープンした。高台からの眺めがよく、母の玉江さんが作るハーブティーや妻の妙子さんが焼くシフォンケーキが評判になっている。橋本さんが行うコケ玉づくりのほか、ハーブ栽培と利用法、野草探しと山菜料理、シフォンケーキづくりなどの講座を年間を通して実費程度で開く予定だ。
盆栽カフェのもう一つの話題は、敷地内に34本ある五葉松を、来場者が自由に剪(せん)定や針金かけができるよう開放していること。盆栽ファンには、五葉松の古木に触ることのできる願ってもないチャンスだ。問い合わせは、開耶香房<087(813)5287>まで。
(ライター・羽野茂雄)