「赤松」常滑太鼓鉢
樹齢:約110年 樹高:133センチ

幹模様、葉性などに赤松ならではのたおやかさがあふれている。
ひょうひょうとした幹模様で枝数の少ない文人系の樹形は、赤松のやさしい風情を引き立たせている。
写真で見ると、左手の落ち枝が見事であるが、一時衰弱した時期があり、枝枯れが発生し、残念ながらこの落ち枝はなくなってしまった。しかし、樹勢が回復した現在、枝数が減った分だけ、文人系の幹模様の素晴らしさが際立つようになっている。
第13回日本盆栽作風展に出品されているが、前述の事情などにより、当時に比べると風情は一変している。しかし、樹齢としてはまだ1世紀余り。かいがいしい世話で樹勢も回復しているだけに、将来性は楽しみだ。