「黒松」常滑長方鉢
樹齢:約150年 樹高:77センチ
黒松

宮内庁所蔵の黒松の中では中型に属するもので、宮殿の廊下の装飾に使用している。やや小ぶりの鉢に植えているため、立ち上がりの力強さが際立つ。
山採り特有の自然体の風格にあふれ、右に流れる幹模様が特徴的で、複雑な幹の動きも素晴らしい。
太い幹や一の枝に樹齢150年ならではの荒皮性が見られる。葉性はしなやかながら勢いがあり、生命感にもあふれる。丹精によって将来ますます風格が増していきそうな木だ。
第42回国風盆栽展、第3、24回日本盆栽作風展に出品され、愛好家にはおなじみの逸品である。
産地については定かでないものの、盆栽協会の話では、松盆栽どころの香川県から来たものとの見方が有力である。