「ヒノキ」 海鼠長方鉢
樹齢:約150年 樹高:111センチ
ヒノキ

日本ではスギと並んで建築材として広く利用されており、樹高は20―30メートル、大きいものは50メートルにもなる。こんな大木が小さく薄い鉢で培養できる、それが盆栽の魅力でもある。
この木は第49回国風盆栽展などに出品され、優美な姿で愛好家の目をくぎ付けにした著名な盆樹である。
力強い根張りから、まっすぐ伸びた幹と枝順の良さが光る模様木である。1世紀半の樹齢から来る時代感には、1本の木でありながら、山深い森の風景が凝縮されているようだ。
ヒノキ独特のしっかりした葉性が特徴だ。個々の枝を刈り込んで丸みを帯びていた30年ほど前と比べると幹も枝もボリューム感を増した。ヒノキ本来の自然らしさが強調される樹形に仕上がってきた。