「赤松斜幹」常滑太鼓胴鉢
樹齢:約130年 樹高:79センチ
赤松斜幹

海岸の崖(かげ)で強風に耐えながら息づいているような風情がよく表れている。樹形は典型的な斜幹だが、枝模様に文人木にも似た飄々(ひょうひょう)とした趣が漂っている。
幹は細いながらも、皮が古く幹下部についたジンが130年という時代を物語っている。赤松独特の柔らかい葉性が見ものだ。過去に一部で枝枯れが発生したことはあるが、懸命の世話が奏功して全体としての樹勢は良好だ。
石付で根元の小さい石が効果的に作用している。石は幹と根に完全に抱かれるように同化しており、植え替えの時も石をつけたまま行っている。
国風盆栽展には第65回と第74回に2回出品された履歴を持っており、皇居の盆栽として広く愛好家に知られている。