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皇居の盆栽

「相黒松石付」常滑楕円鉢

樹齢:約210年 樹高:樹高79センチ
相黒松

写真:相黒松。鉢は常滑楕円鉢
相黒松。鉢は常滑楕円鉢

 幹肌は一見赤松とも思えるような色つやをしているが、葉性が硬く、相黒松と見るのが妥当だろう。穏やかな施肥で育てた2世紀以上の歳月は、楕円(だえん)の常滑鉢の中に豊かな時代感をたたえている 。

 風流な四阿(あずまや)や田舎の草庵を表現するときによく用いられる茅舎(くずや)石の家屋を配したことで、樹(き)全体のバランスを良くしている。古びた一軒家は松の大木感を際立たせるとともに、一つの雄大な風景を作り上げている。家屋全体を覆うような自然体の枝ぶりは見事というほかない。茶人好みのわびさびの風情も色濃く漂っている 。

 これまで、1970年に大阪府吹田市で開催された日本万国博をはじめ、第68回国風盆栽展、皇居の盆栽展などに出品されている。