高砂庵を訪ねて 名品の数々 高松で展示
愛媛県新居浜市の「高砂庵盆栽庭園」は、日本を代表する名園である。オーナーの岩崎大蔵さんは世界盆栽友好連盟名誉会長で、来年のアジア太平洋盆栽水石大会(ASPAC)高松開催実現の立役者にもなった。苗美夫人も同連盟副会長を務め、夫妻は盆栽愛好家たちの友好促進に貢献している。岩崎さんは、22日から24日まで香川県高松市国分寺町で開催する「グリーンフェスタ国分寺」に名木の展示を快諾して話題を呼んでいる。
プレASPAC
面積約2万坪の高砂庵は、約20万鉢をコレクションしている。高級盆栽のコーナーには、国風賞を受けた五葉松瑞祥、”天壇”、”武蔵”、黒松の”聖代”など銘のある名木も多い。
全国の盆栽作家たちは、岩崎夫妻を慕い、機会を見つけては高砂庵を訪問している。今回は、JA国分寺盆栽部会の山地宏美部会長と平松浩二副部会長が高砂庵に岩崎夫妻を訪ね、グリーンフェスタへの名品提供のお礼を述べた。今年のグリーンフェスタは、来年開催するASPACのプレイベントと位置づけている。
地域の作家を応援
岩崎さんは、ASPAC高松大会の名誉実行委員長を引き受けている。世界の愛好家に知られる岩崎さんは、関係者にとって心強い存在だ。ASPACでは、高砂庵を開放する計画で、ここを目当てに来日する愛好家も多いとみられている。
岩崎さんは「ASPACは、盆栽生産地高松の人たちには大きなチャンスです。日本では初の世界的な大会だが、思い切ってやってもらいたい」とエールを送っている。
また、グリーンフェスタ国分寺に名品を提供することについて、「私が好きで育てた盆栽を多くの人が見て喜んでくれるなら、これほどうれしいことはありません。成功を祈っています」と笑顔で話している。
(ライター・羽野茂雄)