西風会 若手作家が新風を呼ぶ
若手盆栽作家たちで組織する「西風会」は、盆栽界に新風を吹き込んでいる。会員は関西を中心に四国、関東など全国に広がり、約80人が登録。主な行事は年4回の交換会や毎年秋に京都で開催される大観展への出店で、今春の交換会は香川県高松市国分寺町の盆栽集出荷場で行われた。
ASPACにも協力
西風会は、今年から香川県高松市鬼無町、中西珍松園の中西陽一さんが5代目の会長を務めている。副会長は同市国分寺町、春松園の平松浩二さん。ともに来年高松で開催されるアジア太平洋盆栽水石大会(ASPAC)の成功を願って、全国の仲間たちから推挙された。
中西会長は「全国の気鋭が高松に来て応援してくれるのはうれしい。レベルの高い作品が集まり、いい刺激になります。来年のASPACにも協力を約束してくれ、心強いかぎりです」と交換会の高松開催を喜んでいた。
平松副会長も「全国から名品が集まりました。競り人の目利きも一流で素晴らしい」と話していた。
専門誌社長も来場
交換会には、盆栽作家たちのバイブルともなっている月刊誌『近代盆栽』を発行する近代出版(京都市)の徳尾真砂弘社長と徳尾隆次専務も顔を見せた。
徳尾社長は、競りの最前列で名品の数々を念入りにチェックしながら、お気に入りをコレクションに加えていた。
徳尾専務は、西風会の前会長でもあり、「京都に来る外国人の中にも観光より盆栽視察を優先する人がいる時代です。弊社にも立ち寄ってくれます。これほどBONSAIが世界のスタンダードになりつつある昨今、高松でASPACが開催されるのはタイミングがいい。ずっとお世話になっている業界誌として、全面的に協力します」と話していた。
(ライター・羽野茂雄)