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皇居の盆栽

「錦松」常滑入窓六角鉢

樹齢:約100年 樹高:71センチ
錦松

写真:錦松。鉢は常滑入窓六角鉢。
錦松。鉢は常滑入窓六角鉢。

 錦松は高松市国分寺町が発祥の地である。昭和40年代の国分寺は、畑全体が錦松一色に染まるほど隆盛を極めたが、今では諸般の事情から錦松栽培は影を潜めている。

 皇居の大道庭園には、この木を含めて4本の錦松がある。自然の趣を大切にしながら、樹勢を落とさないよう丁寧な手入れを続けている。その成果か、1世紀の星霜を経た今でも、切っていない本葉で長くしなやかな葉性を保っている。産地国分寺でも見られないほどの古木で、山錦の可能性もある。

 管理の難しい錦松で100年も樹勢を保っているのは素晴らしいの一語に尽きる。これからも大切に養生し、何年生きるのか、後世に伝えてもらいたい名品の一つである。