盆栽主義 鉢の中の小宇宙・盆栽の魅力に迫る地元四国新聞の連載記事

コレクター(2)県内外の仲間と交流も

2010年6月13日

 「盆栽=高齢者」が一般的な概念だったが、近年は女性や若者、外国人にもファンが広がっている。特にかわいい小品盆栽や雑木になるとその傾向が強い。手軽さが受けているようだ。

国風展で入選

 香川県綾川町陶の会社員木下哲夫さんは、若いコレクターだ。十瓶山の西ふもとにある自宅に70坪ほどの棚場を持ち、チョウジュバイ、サツキ、ツバキなどの雑木や山野草約50鉢を育てている。培養中の苗木まで含めると数え切れないほどの点数となる。

サツキの世話をする木下さん
サツキの世話をする木下さん=綾川町陶

 木下さんは父俊雄さんの影響で20歳のころから盆栽収集を始めた。当時ブームだったサツキから手がけ、今ではツバキ、クチナシ、ナンテンなど幅広い樹種を集めている。

 今年の国風展には、初めて出展。40年もののサツキ「晃山(こうざん)」が堂々の入選を果たした。ほかにも国風展に入選歴のある50年以上のグミもあり、棚場で異彩を放っている。

あふれる季節感

 木下さんは日本盆栽協会讃岐支部(高松市)に所属している。県内はもとより岡山県などにも同好の仲間がおり、木の物々交換や情報交換を行っている。「仲間といっても父や祖父の年代の人が中心です。若い人は珍しいため、かわいがってくれてありがたい」と笑っている。

 鉢物は水やりが欠かせない。毎朝出勤前の水やりが木下さんの日課になっている。香川の夏は少雨で暑さが厳しく、世話にも神経をすり減らす。

雑木の鉢が並ぶ棚場
雑木の鉢が並ぶ棚場

 「雑木は季節感があふれそれぞれの時期に花や実が楽しめる。育てていく段階で、枝ができ、少しずつ形になっていくのがいい」と盆栽の魅力を語る。

 これからの夢は「木は生き物だから今の状態を保ち、少しずついいものにしていきたい」と謙虚だ。
(ライター・羽野茂雄)
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